【セミナー】ワカモノ・氷河期世代 応援会議 in奈良(ゲスト:阿部真大さん) 実施しました!
社会学の観点から、ロスジェネ世代の生きづらさを考える
2021年3月11日(木)、桜のつぼみが芽吹いてきた暖かな日。
奈良県文化会館・小ホールにて、ワカモノ・氷河期世代 応援会議 in奈良を開催しました。
昨年度より、地域若者サポートステーションでは、氷河期世代の方々の支援が始まりました。
今回は「氷河期世代=ロスジェネ世代」の人々の生きづらさや、実際にどのように寄り添い、支援を行っていけばよいのか、甲南大学文学部社会学科教授で社会学者でもあります、阿部真大さんと一緒に考えました。
開会のご挨拶
まずは奈良県のご担当者様よりご挨拶。
昨今コロナの影響もあり、ワカモノや氷河期世代の就職率も伸び悩んでいます。
そんな中、奮闘している人たちや支援者の方々が、この応援会議を通じて実りある時間になりますように、と、そんな願いを込めていただきました。
2021年度の就労状況について振り返る
次に奈良若者サポートステーションの活動をご報告。
今年度の登録者数や、氷河期世代の登録者の傾向・就職率、ボランティア体験やセミナーの様子などについて、発表しました。
阿部真大さんと考える「ロスジェネ世代の幸せのかたち」
今回のテーマの代名詞でもある「ロスジェネ」ですが、
大まかにいうとバブル崩壊後の10年以内に就職を目指して奮闘していた「氷河期世代」の方々のことを指します。
親は団塊の世代、就職活動時には大変な苦労があり、そんな時代を生き抜いてきた、といったイメージでしょうか。
実は阿部さんご自身も「ロスジェネ世代」の一人であるという点から、自己紹介も体験談を交えた、とてもユニークなものでした。
子ども時代はファミコンやビックリマンチョコが流行り、その当時持っていた大人のイメージは2つ。
「愛する人に囲まれて、それなりに大人になる=氷室京介」
「ハメを外して生きていく=X JAPAN(当時はX)」
こちらはその時代の音楽や歌詞に例えて表現されていました。
そして働き方としては、安定的なものを選ぶ。社会もどこか抑圧的なものだったそうです。
ロスジェネ世代の「生きづらさ」は、簡単に解決はできません。
それはこれまでロスジェネ世代の方が歩んできた歴史や、家族の問題以外にも、時代の流れ、社会的な問題…とたくさんの要因があるからです。
セミナーではこのような問題と共に、「伴走型支援」の必要性、現在の日本の「雇用の質」の向上など、様々な問題を社会学的な知見でお話してくださいました。
その中で最も印象的だったのは、職場で「ひとりの居場所」を確保する、というところ。
「ひとりでいれる場所を、みんなの居場所の中で作っていく」
他者との違いを認め分離をしていく、過ごしやすい環境を整えていくことは、働きやすさに繋がっていきますよね。
サポートをする支援者側にも響く、そんなキーワードでした。
来場者の方からご質問もあり、大変有意義な時間が流れました。
ご参加くださった皆様からは
「ご自身の話を交え具体的に話が聞けたので興味深かった」
「伴走型支援の必要性に興味を持った」
「現状を社会学的な視点から見れて今までとは違った見方ができた」
「居場所について今一度考えたいと思う」
等、様々なお声をいただきました。ありがとうございました。
奈良若者サポートステーションでは、今後もたくさんの方々と連携をしながら、ひとりひとりが幸せな働き方を見つけられるよう、就労支援を行っていきたいと思います。
ご登壇頂いた阿部真大さん、ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました!
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