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Interview

vol.04【企業インタビュー】フルックス 総務人事部 マネージャー 田村光庸さん 「野菜も人も、我が子のように。」

2021年3月18日
フルックス田村様

野菜を通して人々の食生活と健康を支える会社、株式会社フルックス(外部リンク)。

こちらの人事マネージャーである田村光庸(たむらみつのぶ)さんは、若者サポートステーション(以下、サポステ)の職場体験を積極的に受け入れ、採用もしています。

ここ、奈良サポステから採用に至った人は、2020年10月時点でのべ25名に上ります。若者の就労に対する思いを田村さんにうかがいました。

【企業インタビュー】フルックス

「人手が命」の工場。色々な人が働くことで、工場全体が強くなる。

「会社として、一つの社会貢献であるかなぁとは思っています。若い子が働かないというのは社会的な損失ということであって、彼らも、他の人たちに何ら劣ることなく仕事をして欲しい」

若者に勤まらないような仕事はうちの工場には無い、と断言する田村さん。若い世代に対して、“仕事を与えてあげる”という風に軽んじることなく、立派な人材と考え、一人ひとりを尊重しながら接していることがうかがえました。

【企業インタビュー】フルックス

フルックスには、障害がある方や外国人の方も数多く働かれており、多様性があるほうが「工場が強くなる」と田村さんは話します。

「人手が命の工場です。なんだかんだ言っても、機械じゃなくて人の力に頼らざるを得ない。そういう工場であるのは間違いないです」

色々な背景を持つ人が働くと、当然トラブルも起こりやすくなります。しかし、それによって人としての「対応力」が上がるのだと言います。

「人間関係が深くなったり、逆に価値観や考え方で寄り添えなかったりする。でも、色々な人と接していくことで少しずつ思いやりの心も芽生え、お互いに成長させてもらえる。それによってまた働きやすくなる。そういう風に感じますね」

【企業インタビュー】フルックス

問題を乗り越えることによって互いに成長し、働きやすい雰囲気や環境ができてくる。そうしてまた新しく入った人も働きやすくなる–––そういう循環ができていると言います。それが、工場が強くなる、ということなのですね。

「自分の子どもだったらどうするだろう?」
たくさんの子どもたちに囲まれて、奮闘する日々。

2020年の8月より、サポステから採用になった馬場さんがライン作業スタッフとして働いています。
▼【先輩インタビュー】フルックス 馬場さん「人と話すことが苦手な僕が出会った仕事。今は、毎日が新鮮で楽しい。」

馬場さんについてお話を聞いてみると、「きちんと仕事してくれている」とのこと。

馬場さんが人と話すことが苦手だということは田村さんもよく知っているそうですが、「ライン作業で揉まれて良くなったのか、折り合いよく仕事してくれているようで良かったです。少しずつそうやって変わっていってくれてるなら、うちで働いてもらってる値打ちがあるということ。そういう人が増えていってくれるのが一番嬉しいですね」と話してくださいました。

【企業インタビュー】フルックス

インタビューの中で印象深かったことは、「誰がいつから働いていてどうやって日数を増やした」とか「誰々はこういうことが得意でこの部署に行った」というように、一人ひとりの状況や特徴をよく把握し、丁寧に目を向けられている姿でした。

「私らはこの子らの親の世代になるわけですね。だから、自分の子どもの場合やったらどうするやろ、みたいな感じで考えてはいます」

子育てのようだと話す田村さん。「今では、80人90人の子どもがおる感じ(笑)。それはもう、いろんな子がいます」と、少々困ったように笑っていましたが、その笑顔には苦労する喜びが滲んでいました。

【企業インタビュー】フルックス

「うちらの場合は、扱うのは野菜やから、一つひとつ顔色や味が違う。それによって対処が違う。人間も一緒なんですよね。会社の根がそこにあるのは、強みかもしれん」とのこと。

野菜も人も、我が子なんですね。
【企業インタビュー】フルックス

つまずかずに大人になった人はいない。
立ち止まった分は、人生について考えるための時間になる。

サポステの職場体験を利用される方の中には、働いた経験が一度もない人もたくさんいます。そういう場合、まずは、働く「リズム」を作ることから始めた方がいいと、田村さんは言います。

「まず生活のリズムを作るようにしないと、仕事が続かないし、自分の気力も体力も充実していかない。今日はしっかりがんばったな、と思える日がないと、モチベーションが次に続かない」そのために、まずは「1週間に1回、4時間からでいいからうちで働かないか?」と声をかけるそうです。

【企業インタビュー】フルックス

工場にはいくつか作業があるので、何箇所かまわってどの作業がやりやすいか確かめ、できることから続けてみる。そうして、徐々に時間を増やしたり、日数を増やしたりして、社会人としての生活に慣れていく。そのように段階を踏んでいくことを田村さんは勧めています。その先には、「巣立ち」も見据えているようです。

「それぞれに目標を持って、フルックスを卒業されるということは喜ばしいことだと思ってるんです。工場にいつまでも縛るつもりもない。チャレンジしてダメだったら戻って来たらいい。目標ができて挑戦してくれることが僕自身は嬉しいです」

【企業インタビュー】フルックス

「2〜3年人生遅れたって、どうってことない」とおおらかな田村さん。実は、ご自身も大学卒業に時間がかかったと言います。

「大学卒業に6年かかってる(笑)。勉強ができなくて留年したけど、そこの2年間って別にどうってことない。今の50、60の年齢になってきたら、全然吸収できてしまう。だから、何をしてきたか、何をしてこれから生きていくかの、ヒントでも掴めば、むしろその2年間は大きな期間になると思うし、そこはゆっくり考えても良いと思う。慌てて就職しなくてもいい」

【企業インタビュー】フルックス

新しいこと、知らないことに踏み込むには勇気がいることです。失敗したらどうしよう、と考えてしまうこともあります。そんな声に対して、田村さんの答えは「周りの大人を見てくれ」ということ。

「傷を負ってない人なんかいない。大人を見てくれたらわかる。みんなつまずいて大きくなっている。つまずき方はそれぞれ違うけれども、つまずかずに大きくなった人はいないから」

【企業インタビュー】フルックス

チャレンジできる場所があり、見守ってくれる人がいます。もしあなたが働くことに悩んでいたら、まずはサポステの門を叩いてみませんか?

(取材:中井・靍)

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